物流豆知識
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用語
略称
解説
L/C(Letter of Credit) L/C 信用状。輸入者に代わって輸入者の取引銀行が輸入代金を支払うことを保証する支払い保証状。輸出者はL/Cベースの貿易を行うことにより輸出代金の取り漏れがなく安心して貿易が出来ることになる。L/CとB/Lの記載事項に不一致がある場合、当該取引銀行でのB/L買い取りが拒否されることもある。
L/G 解除   L/Gを差し入れて貨物引き取り(=D/O交換)を行った場合、その後荷受人がB/Lを入手した際にこれを船会社に差し入れ、L/Gの返却を受けること。
Lashing(ラッシング)   輸送中の荷崩れ防止のため、船内で貨物をロープやワイヤーなどを使って固縛することをいう。コンテナ船の場合、甲板に積載されたオンデッキ コンテナを固縛すること。甲板上の固縛設備(機器)として、ツイストロック、ラシシングロッドなどがある。
Less than Container Load LCL コンテナ1本に満たない少量貨物のこと。CFS貨物ともいう。
Letter of Guarantee L/G 通常、銀行保証状のこと。 輸入貨物の引取時、B/L(オリジナル)が未着である為貨物を引き取れない(D/Oの発行を受けられない)場合に、荷受人は銀行の連帯保証状としてB/Lの代わりに船会社に差し入れ、貨物引取りを要求する書類。
Letter of Indemnity L/I 荷主がClean B/L(⇔ Foul B/L)を船会社から発行してもらうことと引き換えに、貨物の損傷に対していかなる求償もしないことを保証した、貨物引き取り保証などの書類のこと。
Long Lengthy Charge   長尺物割増。貨物の長さが一定の基準を超えた場合に徴収される付帯料金。
Low Sulphur Fuel Surcharge LSF MARPOL条約(注)の要求により、北欧州海域を航行する船舶は、低硫黄燃料を使用することが義務付けられ、これに伴う船舶燃料費用増加分を補填するもの。(注)「1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約」
Manifest(=Cargo Manifest)   積荷目録のこと。貨物の明細(B/L番号・荷印・荷姿・品名・数量・荷受人名etc.)が記載されていて、貨物を揚げる際、船会社が税関に提出する書類。
Non‐Vessel Operating Common Carrier NVOCC 非船舶運航業者。船舶などの運送手段を自ら所有せず、船会社(=Carrier)などの輸送サービスを使って第三者の貨物の輸送をする者のこと。輸送運賃の提示や、輸送責任はNVOCCとして自らの名において行い、所謂House B/Lが発行される。
Open Top Container   Dry Containerの屋根部分のみを取り払われた構造のコンテナ。 背高貨物やドアからの荷役が困難な貨物を積載する場合に使用。 屋根部分にはキャンバスカバー(ターポリン)で風雨を防ぐことも可能。
Overland Transport OLT 保税輸送。保税運送のうち、トラックないし鉄道により、指定保税地域間を外国貨物のまま輸送すること。発地税関において、地域・期間を定めて許可を受ける。
P&I Club(Protection and Indemnity)   船舶保険や貨物海上保険及び船員保険などでカバーされない損害で、船舶所有・運航上発生する船主の責任損害や費用損害を填補する為、船主相互保護の目的で設立された組合。
Packing List   包装明細書。Invoice(送り状)の記載を補足するもので、荷印・箱番号・内容明細・重量・包装方法などを記載した書類。
Peak Season Surcharge PSS アメリカ向け輸出貨物の海上運賃に発生する夏季割増料金。
Pilot(=水先案内人)   一定の水域地区に船が入るときに安全な運航ができるよう、船長に代わって同水域の航行を誘導する水先案内人のこと。特定の水先区(水域)では水先人を招くことを法律で義務付けており、これを強制水先人制度という。
Reefer Container   温度設定ができるコンテナ。 設定温度は、通常の冷凍コンテナでは-18℃~+20℃の範囲で0.1℃単位の温度設定が可能。 常温以下の温度で保存する貨物。冷凍コンテナ輸送での冷蔵貨物分類;①-6℃以下を冷凍貨物(Frozen Cargo)、②-1℃~+5℃までを冷温貨物(Chilled Cargo)、③+5℃~16℃までを涼温貨物という。
Revenue Ton R/T 船会社の運賃算定基準は、M/T(容積トン)とW/T(重量トン)の何れかとなるのが基本であるが、このうち運賃の計算基準としたトン数をいう。一般的には、計算して運賃額の大きい方を適用することが多い。(勝ちトン取りともいう)
Sea-NACCS   海上貨物通関情報処理システム。(NACCS=Nippon Automated Cargo Clearance System)独立行政法人通関情報処理センターによって運営されている。平成3年10月に海上貨物に係わる輸出入通関業務等の税関手続きを処理する為に稼動開始した電算処理システム。平成11年のシステム改修により輸入にあっては、船舶の入港から海上貨物の取卸、輸入申告・許可・国内への引取、輸出にあっては保税地域への搬入から輸出申告・許可、船舶への船積み、出港まで一連の税関手続きがオンラインで処理されることとなった。
Shipper's Owned Container SOC 荷主所有のコンテナ。主にTank ContainerなどはSOCであるケースが多い。
Shipping Instruction S/I 船積指図書のことで、検量・輸出申告・通関・B/L作成など本船積みまでの作業と手続上の指示を記載して、荷主から海貨業者へ交付する書類。
Tank Container   液体貨物をコンテナ貨物として輸送する場合に使用。SOC(Shipper's Owned Container)であることが通例となっている。
Terminal Security Surcharge TSS 改正SOLAS条約(注)に基づき、発行されたISPSコードに対応し、ターミナルでのセキュリティー保持に係る諸費用を補填する料金。(注)海上における人命安全のための国際条約。
THC(Terminal Handling Charge) THC 従来、同盟のBase Rateに含まれていたコンテナターミナルでの諸費用を外出しにし、別途チャージとして各国の通貨建てで課徴する料金。
Transhipment T/S 貨物の積出し港積載本船が目的港に直接入港しない為、途中の寄港地でコンテナを別本船に積替え目的地まで運ぶこと。
TTB(Telegraphic Transfer Buying Rate) TTB 電信買い相場。外為銀行の外貨買いレート。
TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate) TTM 仲値。対顧客取引の基準となるレート。別名、公示相場。
TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate) TTS 電信売り相場。外為銀行の外貨売りレート。(船会社が$建ての運賃を換算する際には、専らこのTTSが使用される。)
Twenty‐Foot Equivalent Unit TEU 20フィートコンテナの換算単位。
Van Pool   空コンテナの蔵置場所であって、空コンテナのピックアップ、及び返却される場所。
Waybill   貨物の受取証と運送引受け条件の契約書を兼ねたもので、これまでB/L未着で生じていた貨物引渡しの遅延を解消することができるもの。但し、有価証券の性格を有しない運送書類であるので、銀行の介在する荷為替決済には不向きで、決済に有価証券を必要としない取引のできる信頼ある相手先(親会社/子会社間など)との間で利用されることが多い。また、正当な受荷主であることが特定できれば、貨物引き取りに際して、オリジナルB/Lの提示を必要としない。(記名式であることが必須条件)
Wayport   途中寄港地。当該定期航路でサービスされる両端諸港ではなく、運航途中の寄港地。この途中港揚げの貨物をWayport Cargoといい、積み取ることをWayport Serviceという。
Yen Appreciation Surcharge YAS 円高損失補填料金。アジア関係同盟(協定)がCurrency Adjustment Factor(CAF)に替えて導入した料金で、急激な円高による損失を補填するための割増料金のこと。一定期間の平均為替が1ドル(US$) 120円を超えた場合に課徴される。
外国貨物   税関から輸出許可を受けた貨物及び外国から日本に到着した貨物で輸入が許可される前のもの。原則として、外国貨物は保税地域以外の場所に置くことはできない。
コンテナ(Container)   輸送容器。コンテナはISO(国際標準化機構)で規定されており、長さ20フィートと40フィートの2種類のコンテナが主流を占めている。別名Van。
船籍   船舶の登録された国籍。
内国貨物   輸入通関の許可後の日本到着貨物。もしくは輸出通関許可前の外国向け貨物。
入渠(=Dry Dock)(=ニュウキョ)   本船を海水より揚げて(水切りして)、船体の清掃、塗装、検査、修理 などを行うこと。
元地回収(=Surrender of B/L)(=モトチカイシュウ)   オリジナルB/Lを発行地(積地側)で回収すること。これにより、揚地側では、オリジナルB/Lの提示(回収)をすることなく貨物を引き取る(=D/O発行)ことができる。揚地側のB/L到着遅延・B/Lの紛失を回避し、貨物の引取りを行うひとつの手法。
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